カーラジオでMP3プレーヤを聴くためにFMトランスミッタの検討を行った。
近所の電器店で扱っていたのは, audio technica と (株)ラウダの製品,2種類である。
■audio technica
型式 :AT-FMT5
標準価格:4,000円
売価:2,640円
電源:単三形乾電池×1
電池寿命:500時間
送信周波数:76.5〜77.5MHz
メーカURL:http://www.audio-technica.co.jp
製品URL:http://www.audio-technica.co.jp/products/caracc/at-fmt5.html
■(株)ラウダ
型式:XL-739
標準価格:10,000円
売価:2,900円
電源:単四形乾電池×2
電池寿命:1日1時間使用で約1年(365時間?)
送信周波数:76.2〜78.5MHz
メーカURL:http://www.audio-technica.co.jp
製品URL:http://www.audio-technica.co.jp/products/caracc/at-fmt5.html
先ずこの二つを比べて気になったのは,ラウダの標準価格である。標準価格 10,000円に対し,売価は2,900円である。
値段設定と売価の差が大きく,何となくうさんくさい感じのする製品だ。
パッケージを開けて製品をみてみよう。
■audio technica (AT-FMT5)
デザインはそれなりに工夫しているように見え,説明書にもこのデザイン特有の機能が謳われている。
しかし,説明されている機能に有利性は感じられない。
プラグは筐体に付けたまま使うことも出来るし,筐体から外してカールコードを伸ばすことも出来る。
外して使う場合は,プラグに付いていて筐体を挟み込んでいる大柄な部分が邪魔になる。
見た感じのスマートさとは反対に,取り回しが不便な作りになっている。
筐体表面,シルバーの塗装は爪で引っ掻くだけで剥がれてしまう。
電池蓋の作りも悪く,製品としての質感はお世辞にも良いとは言えない。
AT-FMT5 の一番の欠点は,電源スイッチがあるということだ。
電池を使う製品にスイッチがあるのは当たり前だと思うだろうが,使い終わる度にスイッチを切らなければならず,切り忘れると電池はどんどん消耗していくのだ。
信号が入って来なくなったら,自動的に切れる仕組みがほしい。
もう一つ欠点がある。チューニング・ダイヤルだ。ほんの少し回しただけで周波数が変わってしまい,チューニングの微調整が難しい。チューニングが合えば,音の方は問題ない。
■(株)ラウダ (XL-739)
XL-739 で最初に目を引くのは,上面の黒く丸いプレートである。
単なる意匠かと思ったが,説明書を見るとマグネットになっていた。
XL-739 を付属のマジックテープで車のダッシュボードなどに固定し,MDプレーヤなどに付属のスチール・プレートを貼り付けると,このマグネットでプレーヤを固定することが出来る。
XL-739 の作りも AT-FMT5 と同様,良いとは言えない。筐体の合わせ面がずれていたりする。
XL-739 は上記の AT-FMT5 で挙げた欠点は無い。
左の写真のように電源スイッチが無く,信号が入ると自動で電源が入る。電源の状態は電源ランプで確認できる。無音状態が20秒続くと電源は切れる。
チューニングについては,MAIN TUNING ダイヤルで大まかに周波数を合わせ,FINE TUNING ダイヤルで微調整を行うようになっている。実に簡単に周波数を合わせることが出来る。また,周波数の調整範囲が AT-FMT5 より広いので放送電波のない周波数を選びやすい。
肝心の音も満足できる。
思っていたより音は両方とも良かった。車の純正CDプレーヤと聴き比べても違いが分からないほどだ。
audio technica は著名で,同社の AT-FMT で決まりと思っていたが,比較してみるとラウダの XL-739 の方が使い勝手が良い。
実売価格は XL-739 の方が高いが,2百円ほどの差額ならばラウダの XL-739 を選ぶべきだ。
おまけ(筐体を開けてみました)
■audio technica (AT-FMT5)
なんといっても部品点数が少ない。
これで 2,640円は高い。
どう見たって原価は 500円しないだろう。
IC はロームの製品で,この IC にステレオ変調器と FMトランスミッタが内蔵されている。
■(株)ラウダ (XL-739)
こちらは部品点数がやたらと多い。
驚いたのは,1/40 インチ・ピッチの IC を手作業で半田付けしていることだ。
よく見ると,米粒より小さなチップ抵抗やコンデンサも手作業のようだ。
通常このように部品点数の多い基板の半田付けは,半田槽に浸漬することで行われる。しかし,この基板では半田槽で付くことのない松ヤニが付いており,手作業で半田付けをしたとしか考えられない。
XL-739 は中国製だ。わずか 0.6mmほどの間隔しか空いていないリードを手作業で半田付けするのだから,中国三千年の歴史は凄い。
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