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Sunday, October 30, 2005



OLYMPUS PEN-F

 ジャンク品の PEN-F を購入した。ミラーが上がったままの状態だ。ミラー駆動部とシャッター駆動部の関連に問題があるだけだろうと、たかをくくって購入したものだが復活は容易でなかった。結局シャッター駆動部もボディーから降ろすところまで分解することになってしまった。分解調整を重ねながら12時間に及ぶ作業になった。
 苦労した分だけ出来上がりは十分満足出来るものになった。ポロプリズムの端部に小さな腐食は見られるものの,クリアになったファインダーはピント合わせが容易になり,ゴリゴリ感の有った巻き上げもスムーズになった。シャッターを駆動するバネのプリテンション調整,更にガバナーの洗浄・注油を施した結果、特に低速域で不安定だったシャッターは安定し小気味良い感覚を取りもどした。
 PEN-Fはペンタプリズムの出っ張りが無く一見単純な造形に見えるが、細部にまでこだわったデザインが施されている。上部カバーのエッジ部分を段付きにしてシャープなイメージをつくり込み,そこにレリーズボタンを一体感を持たせながら配置している。また上部カバーの形状を緩やかにラウンドさせて,穏やかさとともに優美さをも醸し出している。希有の設計者でありデザイナーでもある米谷氏ならではの作品である。



上部カバーの取り外しにかかる。巻き戻しクランクを外すと現れる2本のネジを取り外す。






巻き戻しクランク反対側の側面にあるネジ1本を外す。






カバーを真上に引き上げると簡単に外れる。






シンクロ用のリード線は写真の+ネジを反時計方向に緩めると外れる。プラスドライバーではなく、マイナスドライバーを使う。






ファインダーユニットには劣化したモルトが付いているので除去する。






接眼部のポロプリズムは真鍮製の押さえ金具で固定されている。ネジ3本を外す。






続いてアイピースを外す。ここにも劣化したモルトが付いている。






外した接眼部のポロプリズムとアイピース。






ファインダーユニットのミラーを外す。ミラーを固定している金具はネジを緩めてスライドさせると外れる。






外したミラーと金具。組立時にアルコールでクリーニングする。






ミラーを外すとファインダーユニットのフレームを固定しているネジが見える。






ファインダーユニットのフレームを固定しているネジ2本を外すとファインダーユニットは外れる。






前面の貼り革を剥がしてシャッターダイヤルを外し、ミラーボックスを固定している5本のネジを外すとミラーボックスは外れる。






この機体は修理された跡が残っていた。ミラーボックスを固定しているネジ溝のエッジが潰れている。






昭和56年12月17日頃に修理されたことがあるようだ。その後も誰かの手で分解されたことがあったのだろうか。






シャッターユニットやロータリー式のシャッターが見えてきた。






ミラーボックスから外したミラーの駆動ユニット。汚れているのでユニットごとベンジンに漬けて洗浄した。






本体フレームから取り外したシャッターユニット。






シャッターユニットを裏から見たところ。ロータリーシャッターはチタン製である。






外したロータリーシャッター。左側リード線が付いているのはシンクロスイッチの接点で、シャッターが全開になった時にONになる構造だ。






ロータリーシャッターの詳細。エッジは強度を確保し軸と接合されている。シャッター幕になる部分は非常に薄く出来ており、幕の凹凸は強度を増すために設けられている。回転部を出来るだけ軽くすることで慣性を少なくし、1/500のシャッター速度を確保したとのことだ。余談だが、当初はアルミで試作したが、強度が足りずにクシャクシャになってしまったと米谷氏は仰っておられた。






シャッター制御ユニットの前面。






シャッター制御ユニットの後面。
シャッターユニットは汚れていたので、ベンジンに漬けて洗浄した。






各ユニットが取り外された本体フレーム。






ファインダーユニットのレンズは2枚で構成されている。分解してクリーニングした。



◆関連書籍◆
往年のオリンパスカメラ図鑑    エイ文庫


使うハーフサイズカメラ


時を超えるカメラ
時を超えるカメラ
MazKen
エイ出版社



ジャンクカメラの分解と組み立てに挑戦!
ジャンクカメラの分解と組み立てに挑戦!
水滸堂ジャンクカメラ研究室
技術評論社


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Comments

お久しぶりです。
しばらく見ない間に、すっごくお洒落なところになって、ビックリしました。
いつもながら、あらゆるメカに強いところが実は私の憧れだったりします。
私も学生の頃に買った古い一眼レフを持っていますが、シャッターの部分が調子悪くて、今は部屋の片隅にあるダンボール箱の奥底に眠っています。
自分で修理するのはとても無理ですので、そのうち修理に出すつもりで10年近く経ってしまいました。(^^;

そうそう、サイトの再構築を始めました。
といってもまだ何もありませんが…

Posted by がめら at Sunday, November 06, 2005 23:25:41

あっ!どうもお久しぶりです。
当初のHP開設趣旨から外れて、とうとうこのような形になってしまいました。お恥ずかしいかぎりです。
がめらさんのところは構築中とのことですが、コンテンツにちゃんと義足のことが挙げられていましたね。
訪問のしるしにとBBSに書き込みましたが、文字化けしてしました。エンコードの問題でしょうか…。
自前のサーバーでHPを開設するのは大変ですが、他人に迷惑をかけないかぎり制約を受けない自由は良いですね。
お互い末永く継続できるようにがんばりましょう。

Posted by ohkin at Tuesday, November 08, 2005 23:49:00

掲示板の件、スイマセンでした。m(_ _)m
設置したっきり、テストもしていなかったんで、文字化けに加え、コメントを入れたら、おーきんさんのカキコまでどっかに消し飛んでしまいました(ToT)
まるで「白ヤギさんからお手紙着いた、黒ヤギさんたら読まずに食べた…」みたいなことになってしまいました。
チョッと時間がかかりそうですが、今度は本を見ながら勉強がてら自分で作って見ようと思います。
ASPで一度作ったことはあるのですが、PHPはさっぱりなんで…

Posted by がめら at Monday, November 14, 2005 01:26:39

かたつむりです。
オリンパスペンFのリペアの件で、誤ってプライベートなメールアドレスへ送信してすみませんでした。
また、丁重な返信をいただき有り難うございました。
分解より組み立ての難しさは、私も2回程経験があり身にしみています。
普段は、モルト交換、光学系の清掃ぐらいで
上蓋を取り外すのみで、事足りますが、今回はミラーボックスを外さないと確認が出来ないようですので分解しようかと思案中でした。
次回ペンFTのリペアを記載されるとのこと
期待しています。
今後とも宜しくご指導下さい。
取りあえず、お詫び並びにお礼まで。

Posted by かたつむり at Friday, November 18, 2005 20:30:38

かたつむりさん、早速おいでくださいましてありがとうございます。
私の目下の作業としてLinuxサーバによるRAIDシステム構築中に取り組んでおります。したがってPEN-FTのリペアのほうは現在中断しておりましたが、リクエストを受けましたので、中途ながら掲載することとします。いつ完成するかはわかりませんが、取りあえずはミラーボックスの取り外し、ポロプリズムの分解・清掃までは掲載できます。不明な部分に関する事項などは、ご意見を戴きながら随時追補していきたいと思います。もうしばらくお待ち下さい。

Posted by ohkin at Saturday, November 19, 2005 16:30:31

初めまして、こんばんは。
寝た子を起こすようで申し訳ありません。
今年になってペンFを購入するも、友人に貸したばかりにシャッターを壊されまして。それで色々なサイトを巡り、こちらに辿り着きました。到底僕が真似出来る作業風景ではありません。物凄く興味深い内容でしたので、僕のBLOG記事内にリンクを張らせて頂きました。
ご迷惑でしたら仰って下さい。

Posted by 紫暮 at Monday, February 19, 2007 03:17:22

紫暮さん、はじめまして。
先ずリンクの件、拝承いたしました。
拙い内容ですが、どうぞ宜しくお願いします。
ひとつ、お願いがあります。本記事の内容は分解を勧めるものではありません。既に分解してしまい手が付けられなくなった方の参考になればと公開していますので、その旨だけはご理解ください。
PEN-Fなら修理を受け付けてくれる業者が結構あると思われますので、修理を依頼することをおすすめします。
質問などありましたらお気軽に書き込んでください。

Posted by ohkin at Monday, February 19, 2007 12:25:56

ohkinさん、こんばんは。
リンクの件と来て下さった上にコメント残して下さってありがとうございます!
ロータリーシャッターがこう云う物かと分かっただけでも良かったです。間違っても自分でなんとかしようとは思いません。絶対にムリです。元に戻す自信なんてありませんよ。
と云いつつ、ミノルタX-7は分解しましたが‥。あれは本に写真付きでやり方が順を追って説明してあったので、テキストに沿ってしたことなので、なんとかなった次第です。結局X-7のプリズムは復活出来ず、AE-1のプリズムを載せてしまいました。それ以来カメラはカメラ屋で買おうと決心しました。
他にも色々興味深い事を書かれてるので、またお邪魔させて頂きます。

Posted by 紫暮 at Monday, February 19, 2007 23:56:32

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