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Sunday, January 01, 2006



OLYMPUS PEN-FT
シャッター制御ユニット

 正月休みになり、やっとPEN-FTリペアの続きをアップする時間ができた。
 ミラーボックスを降ろして、カメラの心臓部であるシャッター制御ユニットが現れると心が躍る。設計者の思想が特に凝縮された部分であろうからだ。PEN-FTのシャッター制御ユニットの構造は、OM-1のシャッター制御ユニットに引き継がれているように思う。シャッターチャージ部分は異なるが、ダイヤルのカム機構や低速ガバナーの連動部分はよく似ている。ペンシリーズもOMシステムも米谷美久氏の設計なので似ていても当然ではある。
 前回は、上カバー、セルフタイマー、マウントリングの取り外しまでしか説明出来なかった。今回は、ミラーボックス、ポロプリズムの取り外しまで行う。PEN-FTの後期型は、PEN-Fに比べて組立が容易にはなっているが、やはり分解・組立には相当のリスクを伴うので自己責任のもと作業を行う。




矢印のネジ2本を外してアイピースを取り外す。






矢印のネジ2本を外すとプリズムが外れる。






貼り革を慎重に取り外すと、ミラーボックス、シャッターダイヤルを取り付けているネジが見える。






シャッターダイヤルを取り外す前にシャッターダイヤル、ISO感度の値とメーターの位置をデジカメ、メモなどで記憶しておく。組み立てる際に、これらの値とメーターの位置を合わせる必要があるからだ。






矢印のネジ2本を外してシャッターダイヤルを取り外す。






シャッターダイヤルを取り外した際、赤矢印の継手を無くさないように気をつける。黄色矢印のギヤを反時計方向に回してギヤを取り外す。






このギヤとシャッターダイヤルが連動して露出計のバイアス値が変わるようになっている。






シンクロ接点とシャッターの連動ロッドを外す。赤矢印のCリングを素直に外す方が組立易いことが後で分かった。






シンクロ接点の組立順序を記録しておく。






露出計に付いているハーフミラーに腐食があるようなので、露出計を取り外すことにした。半田ゴテで矢印のリード線を外す。リード線を外す際に気が付いた。半田が腐食している。写真でも確認できると思うが、他の半田に比べて、矢印の半田は光沢が無い。矢印のリード線の先は電池室につながっており、電池室は電池の液漏れで湿っており酸味がかった臭いがしている。テスターでこのリード線のをチェックしたら導通していなかった。露出計不動の原因は此処だったようである。電池室を清掃し、リード線も新しいものに交換した。






露出計を取り外したところ。露出計はネジ3本で固定されている。






ハーフミラーを取り外したところ。矢印の部分に大きな腐食がある。






矢印のネジ5本を外すとミラーボックスは外れる。無理な力を加えず小刻みに揺らしながら、底のギアの噛み合いが外れる方向にずらしていくのがコツだ。






ミラーボックスの上部に付いているファインダーユニットを取り外す。






ミラーボックスの底部に付いているミラーの制御ユニットを取り外す。






ポロプリズム上部のネジ2本を外してプリズム押さえを取り外す。






プリズム底部のプリズム受けを取り外す。






プリズムはミラーボックスに接着されているのが、力を加えながらゆっくり取り外す。矢印が接着部分である。






取り外したプリズムとフォーカシングスクリーン。プリズムは中性洗剤を少し加えた水をクリーニングペーパーに付けたもので拭いた後、エタノールで払拭する。フォーカシングスクリーンは中性洗剤と水で洗い、水滴をブロワで飛ばしながら乾かす。






ファインダーユニットのレンズもクリーニングしておく。


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Comments

あけまして
   おめでとうございます。
’06年第一号でPEN−FTリペアが記載され有り難うございます。
早速PEN−Fのミラー関係の清掃したいのですが、あいにく正月に孫の写真をとり、あと5枚程フィルムが残っていますので、それからゆっくりトライしたいと思います。
次のその3もたのしみにしています。

Posted by かたつむり at Saturday, January 07, 2006 14:12:30

> かたつむりさん
新年おめでとうございます。

PEN-FTについてはこれでおしまいと思って、ミラーボックス、セルフタイマー、ファインダーユニットまで組み上げてしまいました。後はハーフミラーの再生、シャッターダイヤルと露出計の組立・調整が残っている状態です。
何かご要望があれば、出来る範囲で掲載しようと思いますが…。

Posted by ohkin at Saturday, January 07, 2006 16:11:54

Ohkinさん、かたつむりです。

やっと時間がとれましたので、土、日曜の2日間でPEN−Fのプリズム、フォーカシングスクリーン等のクリーニングを行いました。
この機種は、モルト、接着剤を多用しているようでこれらの除去が大変でした。
スクリーン枠をプリズムに接着されているのに、驚きました。
その他、ミラーボックスの組立時、手間取りました。特にレンズを取り付けないで動作テストをしますと、問題ないのですが、レンズ取り付けてテストしますとシャッターが途中で停止しミラーが戻らない現象があり、5本のネジを軽く借り止めしギアのかみ合わせ調整しながらガチャガチャしながら動作テストを繰り返しているうちに正常に動作するようになりました。
何が原因かわかりません。
不具合があるかもしれないので当分外装の革張りはしないで使用ていいます。
何かアドバイスがありましたら、お手数ですが連絡を下さい。
いろいろ参考になり、有り難うございました。

Posted by かたつむり at Monday, March 20, 2006 16:48:20

>かたつむりさん
おっしゃるとおり、ミラーボックスの組み込みにおけるミラーのリターン用バネのテンション調整が難しいです。新しいPEN-FTは、そこが改良されているので組み立てるのが楽です。PEN-Fの場合は、分解する際にギヤに印を付けておくのが良いと思います。でも、経年変化でテンションが緩んでいることも考えられますので、どのみち調整することになります。ミラーのリターン用バネの調整で気をつけねばならないのは、必要以上にテンションを与えないということです。テンションを与え過ぎると巻上でバネを破損させる可能性があります。
PEN-FやFTによく見られる不具合は、ミラーが上がったままになることです。この不具合の原因は、ミラー駆動部の油ぎれや、上記のバネのテンション不足が考えられます。今回ミラーに関わる部分の分解調整を経験されたので、今後の不具合にもある程度対処出来ることになりますね。
ミラーユニットとシャッターの制御部はそれぞれ独立した構造になっているので、ミラーの調整がシャッター速度に直接影響を与えることはありません。したがって、シビアな調整も必要ではありませんので、強すぎず確実に戻るギヤの噛み合わせを探せばよいと思います。

Posted by ohkin at Wednesday, March 22, 2006 19:36:03

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